残り2ヵ月をどう過ごすか(29年12月)

 いよいよ、最後の一番大切な2ヵ月を迎えようとしています。
 今回は、この時期だからこそ注意しなければならないことについてお伝えします。

迷いを持たない! 「本当に合格できるのか」
 「不合格になったらどうしよう」
 こういった不安が日に日に膨れ上がることと思いますが、前回にもお話ししたように、どちらに転んでも「15の春は希望の春」です。
 もし公立高校が不合格でも、私立高校に進むことは決して「不幸」ということではありません。
 だからこそ、高校受験に対する迷いは不必要です。

入試の問題と出題傾向に慣れることが最重要! 最後の2ヵ月は、静岡県の入試の過去問に最大限挑戦してください。
 静岡県の公立高校入試は、長期にわたり問題の出題傾向に大きな変化はありません。
 試験当日に、自分の実力を最大限発揮したいですよね。
 だからこそ、この時期は過去問に絞った勉強を強くおすすめします。

・上位校に挑戦する場合
 過去10年分の入試問題に、少なくとも5回は取り組んでください。
 1回目:かなり難しく感じる
 2回目:少し自信が出てくる
 3回目:かなり出来るようになる
 4・5回目:すらすら出来るようになる!

※注意!危険な勉強方法
 県外の(特に、難易度の高い)問題に際限なく取り組むことは危険です。
 どんなに難しいものでも、傾向から外れた問題は「本番での自信」にはつながらないからです。

・中堅校を受験する場合
 中堅の高校は、当日のテストよりも内申点が重視されます。
 競争倍率が予想以上に跳ね上がるということもそれほどありませんので、過剰な不安を抱える必要はありません。
 難易度の高い問題には最初から取り組まないことです。
 全体の3分の2~半分程度まで割愛しても大丈夫です。取り組むべき問題に絞り、繰り返し解いてください。

 問題傾向にしっかり慣れていれば、本番で「なんだか見たことのあるような問題だな・・・」と感じられるはずです。
 自信がつけば、合格を勝ち取ることが出来るでしょう。

 次回は「直前の不安解消法」についてお伝えします。

受験高校はどのように決めたらいいのでしょう?その2(29年11月)

 12月以降の高校入試に関係する主なスケジュールを確認しましょう。

今後のスケジュール・12月1日 静岡県学力調査
 この学力調査で、中学校内で実施される重要なテストは終わりです。
 ここから、
 ・2月
  19~21日 願書受付
  27~28日 志願変更受付
 ・3月
  6日 学力検査
  7日 面接など
 という流れになります。

 2学期の期末テストと県学力調査が終わると、中学校側は、「早く受験校を決めてほしい」と催促気味に面談を進めます。
 最終的な願書受付は2月中旬を過ぎてからですので、それほど急ぐ必要もないことが分かります。

15歳が秘める可能性と家族だからできる後方支援・ポジティブな思考の大切さ
 これからの3カ月で、過去の試験問題や模擬試験等の点数を飛躍的に上げ、中には20点~30点もアップする生徒もいます。そのような生徒からは「絶対に希望の高校に入るぞ!」といった意気込みを感じます。
 反対に、「もし落ちたらどうしよう」といったネガティブな思考の生徒は簡単に点数を下げてしまいます。
 生徒各自の性格にもよりますが、ポジティブな考え方を持たせる方が伸びる可能性も上がります。本人だけでなく、家族みんなでポジティブな思考の環境や雰囲気を作ることが大事です。

・家族会議と注意すべき言葉かけ
 希望の高校を受験する、そのことを決めるために、しっかりと家族会議を繰り返すことをおすすめします。
 長い人生の分岐点を、攻めの姿勢で臨むか?守りの姿勢で構えるのか?若い彼らの挑戦を味方してあげてください。
 「受験生なのにだらだらしない!」「早くしなさい!」などの表現は成績を急降下させる決定的な要因となってしまうことも付け加えておきます。

15の春はどう転んでも不幸にはならない できることなら、
 「少し無理があるかもしれないが、この高校に入りたい」
 「この高校を受験したい」
 という考えを、本人だけでなく家族も共有することです。
 現在の私立高校は、
 「公立高校がだめでも、私どもの高校で3年間悔いのない高校生活を保障しますよ」と門戸を広げています。
 結論としては、希望を膨らませることの出来る高校を家族一体となって積極的に受け入れてはいかがでしょう。
 それが必ず子供の成長を促すことにもなります。
 長年の模試業者としての経験から、最も伝えたいことです。

 次回は「残りの2カ月をどう過ごすか」についてお伝えします。

受験高校はどのように決めたらいいのでしょう?その1(29年10月)

 中3生は、これから高校受験という人生における大きな岐路に立たされます。
 横並びの義務教育とは打って変わり、初めて進路が分かれる瞬間でもあります。

志望校選択のポイント 高校生活の3年間は、子どもたちの人生に大きな影響を与える大切な時期です。
 将来の希望をよく考えて、受験する高校を決めたいものです。

 もちろん今の学力を基準に「合格できそうな高校」から選ぶことも悪いとは言えませんが、
 ・どの高校に行きたいか
 ・将来どのような道に進みたいか
 まずはこの2つの観点から考えることが大切です。

 志望校を定めてから、
 ・内申点(最終的な内申点は、12月に行われる学級担任との三者面談で明らかになるはずです)
 ・偏差値(学力)
 を参考に合格の可能性を考えましょう。
 目標が見えることが、子ども自身の受験に対するモチベーションの向上につながります。

なぜ、中学校側は厳しい表現を使いたがるのか? 三者面談等で、志望校の選定時に厳しい言い方をされた記憶がある方も少なからずいらっしゃるでしょう。
 具体的には、
 ・内申点が不足気味な場合・・・「この内申点では心配だ」
 ・県学調の結果が良くても・・・「当日のテストが不安だ」
 などと言われるケースがあります。
 その大きな理由は「出来るだけ安全な高校を受験させたい」と中学校が考えているからです。

 大きなデータを持たない中学校は、主観的な判断で指導するほかにすべがありません。
 学力調査研究会主催「静岡県統一模試」を受験いただいて、客観的に内申点の評価を見る機会を持つことをおすすめします。

 希望に向かって、残りの日々をどう送ったらよいか、本人だけでなく家族みんなで考えたいものです。
 希望の高校に挑戦するには、やはり努力が伴います。
 だからこそ「希望の高校」と言えるのです。

 次回は、「受験高校はどのように決めたら良いのでしょう?その2」をお届けします。

「静岡県校長会主催 学力調査」について(29年9月)

静岡県内の中学3年生は、静岡県校長会が主催する「学力調査(県学調)」を、年に2回(9月・12月)受験します。

「県学調」はどのような目的で行われているのか?・主催:静岡県校長会(県の教育委員会は完全ノータッチです)
・受験料:保護者負担(学年会費に計上されているはずです)
・各教科の担当教師が日頃の指導における反省点を見つけ出すため

 この「県学調」は、中学校で行われる中間テスト・期末テストとは異なり、一般に考えられている「生徒の進路選択に影響するテスト」ではありません。
 中学校側も、このような対外テストの結果を基にした進路指導は控えなければならないことになっています。

「県学調」をどのように活用したらよい? 保護者が受験料を負担していることを考えますと、「学年順位・平均点・全県の平均点」など結果に関するデータについて、生徒・保護者側の求める資料を提供するべきであると考えます(公表しない中学校もあります)。
 「県学調」の結果に関するデータと1学期末の内申点(通知表の9教科の段階値)があれば、現時点での志望校に対する合否の診断がある程度できます。
 学力調査研究会の「県統一模試」を受験している生徒は、「県学調」の結果・1学期末の内申点に模試の結果を加え、データに基づいた学習相談(志望校の選択や今後の勉強法など)を受けることができます。

 次回は、「進路の選択と中学校側の立場や取り組み」について取り上げます。

私立高校受験はどのように考えたらよいのでしょう?(29年8月)

私立高校は割高? 「私立高校は授業料が高い」というイメージがある方も多いでしょう。ところが、実際にはそう割高であるとも言いきれません。

 主な理由として、
・国の設定した基準による、保護者の年収に応じた補助制度
・高校の設定した基準による、「内申点による特待生」制度(例:3年間の諸費用全額免除、授業料半額免除など)が挙げられます。また、大学への指定校推薦枠が充実している私立高校も多いです。
 長期的な視野で考えると、公立高校よりも有利な進路選択になるといえる場合もあります。

静岡県の私立高校受験と内申点 静岡県の私立高校受験には、
・単願(その高校を第一希望とする受験)
・併願(公立高校を第一希望とし、私立高校を第二希望とする受験)
の2つの考え方があります。

 私立高校入試では、受験に最低限必要な内申点が毎年明示されます。
 単願・併願のどちらの場合でも、明示された内申点に到達していれば受験可能で、事前に合格の内諾を得ることもできます。
 ほとんどの私立高校で、受験に必要な内申点は併願よりも単願のほうが低く設定されています。
 ただし、高校によっては、
・単願受験者と併願受験者に必要な内申点が求められる
・9科目の内申点だけではなく、主要5科目の内申点にも基準がある
などの場合もあります。

 学力調査研究会の「県統一模試」では、内申点による受験可否の判断も出来るようになっています。内申点の判定がABライン以上にあれば、志望校の受験が可能です。

試験当日の学力テストで落とされることはないの? 受験に必要な内申点を満たしていれば、基本的に不合格になることはありません。
 私立高校に実情を尋ねると「ごくまれに面接で不合格にすることがある」との回答でしたが、学力調査研究会で行っている追跡調査のデータを見ても、毎年約9,000名の受験者のうち不合格は1名いるかどうかです。

※各高校で必要な内申点は、あらかじめ県内の中学校に伝えられています。お子様の通学している中学校に尋ねれば、具体的な情報が得られるはずです。

 次回は、県校長会主催「県学力調査」について取り上げます。

内申点アップにつながる勉強方法とは(29年7月)

 みなさん、「内申点は、定期テストの結果で評価される」と思っていませんか?

 生きるうえで大切な力とは、「知識を知恵として使える力」です。
 ペーパーテストの点数は、確かに学力の数値化において最も分かりやすく便利なものですが、ペーパーテストの結果を、「真の(生きる力としての)学力」と考えてしまってよいのでしょうか。
 今回は、内申点はどのような方法でつけられているのか、また内申点アップにつなげるためにどのような勉強方法が有効かをお伝えします。

内申点はどのように付けられているの?まず、表1・2をご覧ください。

 右の2つの表は、通知表の内申点が何を材料にして評価されているかを示しています。
 観点3~5には「テスト」という評価基準がたしかに存在しますが、観点1の評価にはテストの何も含まれてはいません。
 「その教科に対する、意欲・態度・関心」を数値に代えて評価するのが内申点であるといえます。

内申点アップに効果的な日頃の取り組みとは? では、内申点アップにつながる日頃の取り組みとはどんなものか考えてみましょう。
 暗記や問題解法習得の、問題集中心の勉強になっていませんか?

 問題集中心では、内申点アップは期待できません。
 教科書をしっかりマスターする勉強方法が内申点アップへの正当な道と考えてください。
・毎日の予習
・学校授業への積極的参加
・しっかりとしたノートまとめ
・提出物
などが内申点アップにつながる重要な取り組みになります。

 次回は、私立高校受験へのキーポイントについてお伝えします。

内申点重視の現実(29年6月)

 静岡県の入試の選抜制度は、内申点が重視されています。まずはこちらのPDFをご覧ください。 表1表2

 表1は浜松市立高校の追跡調査の実績です。
・内申点が重視されている様子が読み取れます。
・偏差値だけを意識した入試対策は極めて危険と言えましょう。
・まずは希望高校受験に相応しい内申点が必要になります。

 表2は内申点と県学調との相関関係を表にまとめたものです。
・内申点45では、県学調の最高点が250点でしたが、最低点は172点で78点の開きがありました。(データ数78)※図①
・内申点40では、県学調の最高点が243点でしたが、最低点は120点で123点の開きがありました。(データ数278)※図②
・内申点35では、県学調の最高点が209点でしたが、最低点は88点で121点の開きがありました。(データ数387)※図③

 内申点をどう確保するか、次回では内申点の付け方(評価のしかた)について紹介します。

年々難度をます高校入試学力テスト(29年5月)

 今年度の高校入試学力テストの平均点が県高校教育課より発表されました。過去3年間の実績は別表の通りです。特に理科については、27年度は28.68点で決して難しいとは言えませんでした。しかし、昨年度は約9点下がって19.79点、今年はさらに2.5点下がって17.35点でした。この2年間で一気に11点もダウンしています。就職希望者や私立高校単願者は受験していませんので、中学校の校内テストで実施された、と考えると、平均点が10~13点程度と、校内テストでは考えられないような難しい問題だったと言えます。
 静岡県の入試の難度がなぜこんなにも厳しくなってきたのか、いろいろな意見が出されている中で、ひとつの考え方として、今、特に叫ばれているのが、テスト対策のための暗記的な知識ではなく、知恵として活用できる総合的な知識を求める「学びのありかた」です。
 問題集中心の勉強法では、追いつかない難問が来年度も数多く出題されそうです。